2021年02月06日

【注意喚起】DVDトールケースの自然崩壊について

半分“終活”のようなものではあるが、手すきの折をみて若い頃に溜めこんだ趣味のアレコレ――マンガやら本やらDVDやらCDやら、もう観たり聴いたりしなくなったり執着の薄れた物――をヤフオクで処分している。

今日も今日とてメタルラックに並んだDVDから「もうこの先ずっと見ないだろうな……」という物を処分しようと引き抜いていたのだが、あるDVD-BOXを手に取ったとき指先の感触が変なことに気がついた。
トールケースが割れている……?

このとき手に取ったものは2007年にエムスリイ エンタテインメントから発売された「まぼろし探偵」DVD-BOXだった。
当時スバック発売のジュエルケースDVD-BOX「まぼろし探偵ベストセレクション」を持っていた私は後発になるエムスリイ版をスルーしていたのだが、発売から5年も経って、スバックでは前編が行方不明のため収録されていない「クラーク東郷 後編」がエムスリイ版には映像特典扱いで収録されていると知り(※2009年にエイベックスからも発売されていたらしいが中身は同じらしいのでチェックはしていない)、ボックスの傷んだ中古品を「クラーク東郷 後編」目当てに購入したのだ。私は映像特典の「クラーク東郷 後編」だけを見て満足してDVD-BOXをメタルラックに仕舞い込んだ。以来、9年近く一度もこのDVD-BOXを手に取っていない。

ボール紙のケースからDVDを取り出すと、とたんに異臭が広がった。と思う間もなく足元へ黒い破片がバラバラと散らばるではないか。
トールケース本体が劣化してもろくなっているのだ!
DVDcase01.jpg

CDやDVDは何百枚と扱ってきたが、ジュエルケースでディスクを保持するツメが劣化のため折れてしまう事は何度か目にしている。しかしトールケースが割れたなどというのは見たことも聞いたこともなかった。手に取ってみると指で軽くつまんだだけなのにポリッと折れてしまう。まるでウエハースでできているかのような感触だ。
DVDcase02.jpg

以前なにかのネットニュースで、CDのジュエルケース内に敷かれたスポンジが劣化してCD盤面を冒してしまい再生不能になったという注意喚起の記事を目にしたことがあった。ボックスから出した時に異臭が広がったとき、まず頭に浮かんだのは樹脂に含まれていた可塑剤が揮発したのではないかという事だった。それがDVDの盤面を冒して再生不能にされているのではないか――と思うと血の気が引いた。恐る恐る盤面を確認してみると、幸いなことに癒着や記録面の侵食は見当たらず、DVDプレーヤーに掛けてみると6枚とも無事に再生することができた。また、トールケースのカバージャケット用紙や封入特典のスチル写真1枚、トールケースの表面にある透明ビニールにも影響は見られなかった。トールケース本体の黒い樹脂だけが外見を保ったまま、乾ききったように脆くなっていたのだった。

DVD-BOXの中のトールケースすべてが完全に崩壊していたわけではなかった。 全6本のうち4本は完膚なきまでにボロボロだったが、残り2本のトールケースはまだ形が保たれており一見したところ通常の使用に耐えるかのようにも思われた。ただ、念のため……と思って少し強めに力をかけると簡単にひびが入ってしまい、またカバージャケットを入れる透明ビニールも少しの力で簡単にケース本体から剥ぎ取れてしまった。結果的にボックス内のケースは等しく劣化していたことになるが、うち4本は隅々まで完全に砕くことができるほどなのに対し、2本は比較的強度を保っていたという、劣化の度合いに明瞭な差が生じた理由については思い当たる節がない。

ひとつだけ言えるのは、物乾し台で放置された洗濯バサミのように直射日光下に長期間晒していたわけではないにも関わらず、9年程で樹脂が崩壊してしまうトールケースも存在するということである。ボール紙製のボックスで半密閉され揮発性のガスがこもったことも原因の一つとして考えられるが、同じ条件下でボックスに納まっていたケースに明らかな劣化の程度の差が生じていたのも不思議だ。製造元かロットが異なるトールケースが混在していたのかもしれない。

DVDを大量にお持ちで何年も手に取っていないという方は、一度トールケースの状態をチェックしてみるのが望ましいのではないだろうか。

【追記】
ブログを書いたあと崩壊したケースの掃除をしてDVDを手近な空きケースに収納していたのだが、どうも最初に感じた“異臭”の出どころはDVDの盤面のような気がしてきた。盤から揮発したガスがトールケースの樹脂を冒したのだろうか?

posted by 猫山れーめ at 00:00| Comment(0) | DVDディスクの劣化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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