2021年01月25日

宇宙パイロット(Men into Space=宇宙探検) 放送リスト

東京12チャンネルのゴールデンタイムでは開局からしばらくの間、既に首都圏主要5局で放映実績のある番組が、そのまま、または改題され、あるいは新たな吹き替えによって放送されていた。「空想科学劇場」と同様にNHKで放映されていたZIVプロダクション作品「宇宙探検(Men into Space)」もまた「宇宙パイロット」とタイトルを改め、昭和39年7月14日から枠を転々と移動しつつ全38話が東京12チャンネルで放送されている。ちなみに本作はその後も主人公の名前にちなむ「マッコーレー隊長」「宇宙にいどむマッコーレー」といったタイトルで放送されている。

ストーリーは単純明快にして複雑、まだ開発途上であるNASAアメリカ航空宇宙局の宇宙開発計画において発生する様々な問題に勇気ある宇宙飛行士エドワード・マッコーレー大佐(演:ウィリアム・ランディガン)が立ち向かうリアリズム重視のシミュレーションドラマである。荒唐無稽な悪の組織や、宇宙人、怪獣、超兵器の類は登場しない。後にSF作家マレイ・ラインスターがノベライズ化した同名小説は日本でもハヤカワ・SF・シリーズ(銀背)№3055「宇宙行かば」として読む事ができる。
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また米国オリジナル版第7話にあたる「Space Trap」は「まんが王」昭和35年4月号誌上において「科学ものがたり 救援ロケット発射!」というタイトルでジュヴナイル化されている。限られた誌面のためか「まんが王」誌上では酸欠で失神したパイロットを助けるためマッコーレー大佐が月ロケットのドアを焼き切って酸素を送り込み、パイロットが息を吹き返したと書かれているが、これは勿論無茶な話で、実際の「Space Trap」ではロケットの給気バルブから酸素を送り込みノックするが返答がなく、地上基地からパイロットは死亡したものとしてドアを焼き切り採取資料を持ち帰れと命令が下る。マッコーレーが悲痛な思いでドアを焼き切ろうとするが、ふと思い立ってもう一度ノックしてみるとようやく蘇生したパイロットから返答があり、ドアを焼き切ることなく無事に帰還させることができた……というストーリーになっている。
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昭和35年NHK放送時の「宇宙探検」でマッコーレー大佐を吹き替えたのは武田国久だった。たしか当時の「放送文化」にアフレコ中の様子を取り上げた記事が掲載されていたように思う。一方、昭和39年放送の東京12チャンネル版「宇宙パイロット」でマッコーレー大佐の声をあてたのは前田昌明だった。すなわち「宇宙パイロット」は「宇宙探検」の再放送ではなく、新たに日本語吹き替え素材を製作した実質的なリニューアル版といってよい。もう一歩踏み込んでいえば、「文春S・F劇場」と同様に「宇宙パイロット」の放送用16mm日本語版フィルムも東北新社の倉庫に眠っている可能性がある。アメリカでは当時の放映用素材を元にしたブートレグDVDセットが発売されていたこともあるが現時点で正規版DVD-BOXの発売には至ってはいない(※洋書ながら2013年にベアマナーメディアから詳細な研究書が出版されており電子書籍や紙本で購入することができる)。日本語版フィルムが現存するのであれば万難を排して一刻も早くスカパーで放送されることを期待してやまない。「宇宙パイロット」の東京12チャンネルでの放送リストは下記の通り。

【1964年】
1 07/14 (サブタイトル不明)
2 07/21 月世界到着
3 07/28 宇宙ステーション建設
4 08/04 絶体絶命
5 08/12 原子力ロケット
6 08/19 ロケット応答なし
7 08/26 生死不明
8 09/02 小惑星スカイラ
9 09/09 危機一髪
10 09/16 大気圏通過
11 09/23 甦った友情
12 09/30 奇蹟
13 10/07 女性No.1
× 10/14 (五輪中継のため中止)
× 10/21 (五輪中継のため中止)
14 10/29 燃料補給
15 11/05 人工衛星を爆破せよ
16 11/12 尊い犠牲
17 11/19 宇宙の密航者
18 11/26 傷心に堪えて
19 12/03 月への特派員
20 12/10 友情の勝利
21 12/17 新鉱脈発見
22 12/24 女宇宙飛行士(※朝日新聞では朝夕刊とも「女宇宙士」)
× 12/31 (中止)
【1965年】
23 01/07 犯人は空に
24 01/14 謎の残骸
25 01/21 月は謎を秘めて
26 01/30 金星ロケット
27 02/06 ああMR-2号
28 02/13 精神力の限界
29 02/20 MR-28SOS!!(※朝日新聞はおそらく第30話のサブタイトルを誤って掲載している。毎日新聞は記載なし)
30 02/27 MR-28SOS!(※毎日新聞は記載なし)
31 03/06 二百光年の彼方から(※朝日新聞では「200光年の彼方から」)
32 03/13 世界は一つ
33 03/20 死闘62時間
34 03/27 宇宙の鉄のカーテン
35 04/03 故郷の太陽へ
36 04/10 ロケット点火せず
37 04/17 謎の物体
38 04/24 火星の衛星フォボスに着陸

今回は毎日新聞縮刷版のラテ欄でしか確認が取れなかったが、サブタイトル不明の部分は他紙でチェックでき次第埋めていくつもりだ。
(2021/3/24追記:サブタイトルの抜けを朝日新聞縮刷版ラテ欄から補完した。第1話サブタイトルは依然として不明。29~30話のサブタイトルも併せて、他紙で確認でき次第補完する。)
この後「宇宙探検」としての放映リストも紹介するが、いずれは「マッコーレー隊長」「宇宙にいどむマッコーレー」バージョンでの放映リスト等も補完していきたいと思っている。
(※「宇宙にいどむマッコーレー」はSTV札幌テレビ放送で1964年9月14日18:15~18:45に「ああ、MR-2号」が放送されているのを確認しているが、これは「宇宙パイロット」第27話と同じサブタイトルである。つまり順序としてはSTV札幌テレビ放送が先に「宇宙にいどむマッコーレー」を放送し、4ヵ月ほど遅れて東京12チャンネルが同じフィルムを「宇宙パイロット」と改題して放送したということになる。)

posted by 猫山れーめ at 00:01| Comment(0) | クラシック海外ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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